片づけでは、「もの」の定位置を決めて、元へ戻すことが大切。
紛失を防ぎ、必要な時にすぐ出せるようにです。
もしも「戻せない」なら…
何か理由があるはず。
さらに片づけが苦手なら、なおさら「定位置」を決める必要がありますね。
定位置を決める時のポイント、戻せない場合の考えられる原因は様々。
その為、我が家でも悩ましい時があります。
特に片づけが苦手な長男にとっては、「定位置へ戻す」を習慣化するのも一苦労。
試行錯誤をしている、家の鍵の定位置についてです。
定位置を決めるとき
ものに決まった場所を与えることは、いわば「ものの住所が決まっている」ということ。
片づけでもよく言われます。
この定位置を決める時は、使う場所の近くが良いと考えます。
使う場所の側なら、すぐ使えて、すぐ戻すことが出来るからです。
その為、使う場所と、しまう場所が離れない方が良いとされます。
ただこの時、離れない方が良いとはいえ、考えたいのは「使う場所」
その場所が、「本来何をする場所なのか?」を明確にする必要があります。
例えば、ダイニングテーブル。
便利だからと色々な「もの」が集まったのなら。
食事スペースが狭くなり、逆に不便です。
- 何を目的とするのか?
- 何を優先したいのか?
考える必要はありますね。
戻せない原因が、どこにあるのか?
定位置を決めても、「戻せない」が発生した時。
何が原因か?考える必要があります。
考えられる原因は、
- 定位置の場所が適していない
- 戻す方法が面倒
- 定位置のスペースが狭い
- 定位置を忘れる
といった感じでしょうか。
定位置の場所が適していない
よくある原因としては、場所が適していないのではないか?ということ。
- 使う場所と、しまう場所が離れていないか?
- 高さは適しているか?
などチェックしてみることを、おすすめします。
また、その人にとって適していることが大切ですね。
戻す方法が面倒
蓋をしたり、目隠ししたり、奥まっていたり。
手間が多いと面倒になってしまいます。
また、中身が見えない収納用品や、扉の中へ入れてしまうと分からなくなることも。
隠す収納はやめて、パッと見て分かることも大切です。
定位置のスペースが狭い
収納は8割を心掛け、ゆとりがあることも大切です。
ぎゅうぎゅうになっていると、ものが重なって埋もれてしまいます。
特に、上からどんどん重ねてしまうと、下のものが死蔵品に。
そうならない為には、収納の場所に対し収納の仕方が適していることが重要です。
まずは、収納の中がパッと見て分かる量にしてみることを、おすすめします。
定位置を忘れる
なぜ忘れてしまうのか?が大切です。
- 場所が適していないから忘れてしまうのか?
- 習慣化が難しいのか?
場所が適していないから忘れてしまうのと、習慣化に時間がかかっているのでは対応が違うと考えています。
そもそも場所が適していないのなら、場所を変えれば出来るようになりますね。
習慣化が難しい場合は、工夫が必要。
記憶に頼らずに取り出せるよう、ラベルを貼る方法も効果的です。
「見える」ことが大切だったりしますね。
家の鍵の定位置
我が家の長男は、そもそも習慣化に時間がかかるタイプ。
寮生活から戻ってきた時に話し合い、家の鍵の定位置を、玄関の下駄箱の中に決めました。
出掛ける時、サッと持ち出せるように。
靴の出し入れもするので忘れないし、便利。
ところが、「戻す」がなかなか出来ません。
家を出る時は、スムーズに持ち出せます。
ところが帰宅時。
鍵を開けて家に入った後、階段を上がった正面の部屋まで一直線。
持ってきてしまうのです。
大学から帰ったら、バイトから帰ったら、出掛けて帰ったら。
そのまま部屋の中、パソコンの机へ鍵を置いてしまう。
パソコンの机は広く、なくなる心配はあまりありません。
ですが次に出掛ける時、玄関で鍵を取ろうとすると…
もちろん無いので、靴を脱いで取りに戻ることに。
これは、玄関という場所が適していないのか?
と考えましたが、出掛ける時に取りに戻るのは面倒だから玄関が良いとのこと。
収納場所が扉の中なので、見えないから出来ないのか?
と考えましたが、防犯上、扉の中が良い。
結局、一番大事にしたいことは「鍵の場所がどちらに置いても決まっていること」となりました。
鍵が迷子にならなければ良し!
としました
そこで、つい持っていってしまう部屋にも、鍵の定位置を作ることに。
パソコンの机の横、タンスの上へブックエンドを逆さに置き、磁石付きフックを。
真っすぐ持って上がった時は、ここへ置くように。
こうして、定位置が2か所になりました。
彼が習慣化するまでは、様子見です。
習慣化を目指して
チェーンで鍵を、鞄に付ける方法も考えました。
確実な方法ですね。
ですが、使う鞄は3つ。
それぞれに付けると考えると…
時間がかかっても、定位置に戻す習慣を付ける方が良いのでは?
となりました。
定位置さえ決まっていれば、切り離して考えられます。
取りに戻る手間は、忘れた問題だと考えました。
出掛ける時に忘れるのか?戻す時に忘れるのか?
そう考えると、「玄関が便利」とは限らない。
忘れずに「ここ」から持ち出すことが出来れば、玄関ではなく「ここ」が適しているのかもしれません。
たとえ持って上がったとしても、そこにも定位置があれば探す必要はありません。
鍵が迷子にならなければ良しと受け止めることにしました。
困っていることは何?誰?
時と場合で、どちらに戻すかは本人任せ。
次第に場所が1か所になるかもしれないし、このまま2か所を行ったり来たりかもしれません。
本人は、取りに戻っても特に問題がないように見えます。
取りに戻ることが困り事、という訳ではないのかもしれないな~なんて思っています。
苦手をカバーする方法はいくつもありますが、どうしたいのか?という目的が大切なのだと思います。
最優先は、ものの迷子を無くすこと。
その為我が家では、このような方法となりました。
定位置を決める時、
- つい置いてしまう場所
- 最初に探す場所
なども良いと感じています。
「つい置いてしまう場所」→ その場所が楽・便利だから
「最初に探す場所」→ そこに置いたような気がする(場所の見当がつく)から
息子の場合も、つい置いてしまう場所が「定位置」なのかもしれません。
彼にとって、習慣化に時間がかかるのはよくあること。
苦手なことだと理解して、待つことも大切なのですよね…
苦手は苦手。
100%を目指さないことで、気持ちも楽に。
本人が困っていなければ良い!と考えれば、周りも楽に。
試行錯誤、上手くいかなければ変更可能なのが、片づけの楽しいところ。
一度で完璧を目指さず、実験感覚で最適な定位置を探してみるのも良いと思いますよ♪
※追記…2か月後(トータル3年半)、玄関で習慣化できました(笑)