普段、図書館を利用して本を読んでいます。
本当に色々な本が揃っていて、自分が生きている間に読める本って限られているのだなぁ…なんて思います。
そう考えると、本との出会いもまた、めぐり合わせなのでしょうね。
最近読んだ、こちらの本。
「キッチンで読むビジネスのはなし」 一田憲子（著）
いわゆる「ビジネス書」の括りのようですが、また少し違うような気がしました。
とても面白く読め、色々感じる事ができた良書でした。
「キッチンで読むビジネスのはなし」一田憲子／著
ビジネスと聞くと、なんだかよく分からないような難しいような…
自分にとって敷居が高いイメージ(笑)
こちらの本は、著者、一田憲子さんによるインタビュー形式で綴られた、色々な分野で活躍されている社長11人のビジネスの話です。
ただ題名に、「キッチンで読む」とあるのは…どうしてだと思いますか？
私たちは何歳になっても、自分にとっての「本当のこと」を更新しながら生きています。
今までとはまったく違う切り口で、今日を定義しなおしてくれるのが、「ビジネス」という新しいアンテナだと思うのです。
この本は、ぜひ暮らしの中心であるキッチンで読んでほしいなぁと思っています。
一田憲子「キッチンで読むビジネスのはなし」～はじめに～から
自分にとっての「本当のこと」って何だろう？
そう思いながら、ページをめくりました。
内容
インタビュー形式ということもあり、ビジネスの手腕というより本質、心の持ち方捉え方のような話です。
11人の社長の話は、それぞれにとても面白いものでした。
本当に、それぞれなのだなぁ…という感じ。
皆さんはっきりとした信念、想いをもって仕事に向かっていることが感じとれます。
そんな皆さんの話を、一田さんが丁寧に自身を振り返り、やさしく嚙み砕き、目の前に差し出してくれる感じです。
なので常に、「自分だったらどうだろう？」という視点を持てるのだと思います。
本の中で、自分が一番心動かされたのは…と選ぶことは難しいけれども。
強いて言うなら、「ダンディゾン」「ギャラリーフェブ」オーナーの引田ターセンさんの話と、「サボン・デ・シエスタ」会長の附柴裕之さんの話でしょうか。
「ダンディゾン」引田ターセンさん
引田ターセンさんは、ご存知ですか？
妻のかおりさんと、東京吉祥寺にパン屋「ダンディゾン」、「ギャラリーフェブ」をオープンしています。
雑誌などでもよく拝見するご夫婦です。
まず一番驚いたのは、「やりながら考えるのは、ビジネスではないんです」という一言。
ピラミッド型の三角形に、５つのビジネスの真実が含まれている、という話が興味深く、「自分はどうだろう？」と思わず振り返ってしまいました。
とにかく大切なのは「ビジョン」という話に納得。
一田さんも、「最後にたどり着いた結論に感動した」と書いていますが、自分も感動しました。
「相手のことをとことん考える」ということ、「正直であること」が、営業というものの見方を変えてくれました。
ああそうだ、そうなんだ、と大きく頷くことばかりでした。
「サボン・デ・シエスタ」附柴裕之さん
「サボン・デ・シエスタ」は、北海道札幌の石鹸の店「シエスタ・ラボ」を運営している会社です。
存じませんでしたが、こちらも夫婦で運営されているのですね。
ここでは、「経営には正解がある」という話。
「そこに愛があるかどうか」という言葉をみた時…
まさにそうだ！と深く感動しました。
様々な経験、そこから得られたことを言葉に落とし込み伝えることは、難しいことだと思います。
でも、本当にするりと自分の心に入ってきて、これからの行動をさらに加速してくれるような話ばかりでした。
何より、「効率を考えちゃダメ」という指摘。
「向き合う人を幸せにする」という想いが、最終「愛」なのだなぁと納得でした。
まとめ
この本、11人の方に話を聞いた一田さんが、それぞれの話を「自分の暮らしに取り入れてみたら」と、まとめているのです。
これが本当に良くて。
ふむふむ！などと考えながら、「自分だったらどうだろう？」と発展して考えることができます。
ビジネスと聞くと、なんとなく後ずさりしていた自分が、考え方を180度変えて捉えることができるような…
そんな良書でした。
暮らしの中にも変換できる視点が、多くありましたよ！
お時間がありましたら、ぜひ読んでみてくださいね♪
